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日本ブラックカラント協会(JBA)ブラックカラントについてのニュース
(#5 2017年)

こんにちは!

JBAのウェブサイトは、ブラックカラントに関係した健康についての研究の最新ニュースや情報を供与する為に設定されました。しかし、ブラックカラントはこのような研究だけでなく、世界中の多くの文化で重要な食物や飲料としても使用されています。私は、ブラックカラントのうれしい展望についての情報を、皆さんと共有したいと思います。

日本ブラックカラント協会のアドバイザー
 ビル フロイド

ブラックカラントは骨粗鬆症と闘っている閉経後の女性にとっては重要

米国のコネティカット大学の栄養科学部・加齢センターの研究チームは「この研究はブラックカラントのアントシアニンがネズミの卵巣ホルモンの欠乏に起因する骨量減少を緩和する事を証明しました。」と結論づけています。

世界中の50歳以上の3人に1人の女性が骨粗鬆症に起因する骨折を経験しています。骨粗鬆症は骨がもろく、孔だらけになる事によって骨組織の減少が生じています。骨がもろくなることによって、より骨折が起こりやすくなります。骨組織の減少は、溶骨細胞と呼ばれる骨細胞によって起こります。この細胞は、骨組織周辺を溶解する酸やコラゲナーゼ(コラーゲンを加水分解する分解酵素タンパク)を分泌し、ミネラル、特にカルシウムを放出し血液へ戻します。これは健康的な骨格筋の発達や骨の修復には必須の通常の過程です。しかし、この過程は時として、バランスを失う場合があります。理由は完全にはわかっていませんが、特に年配の方や閉経後の女性はバランスを失う場合があります。

科学者は、理由はわかりませんが、フルーツや野菜類が骨密度を増加する事ができるとの多くの研究結果を知っています。それは、アントシアニンと呼ばれている植物中の化学物質が働いていると考えられています。ブラックカラントはアントシアニン類を非常に多く含んでおり、特にニュージーランド産のブラックカラントに多く含まれています。

昨年(2016年)、米国のコネティカット大学の研究チームが卵巣を切除したネズミを使って、数種の試験を実施しました。そのネズミは、1%のニュージーランド産のブラックカラント抽出物を添加した飼料が与えられました。その結果、「この研究は、ブラックカラントのアントシアニン類が、ネズミの卵巣ホルモンの欠乏に起因する骨量減少を緩和するのに効果的である事を証明しました。」と結論づけています。

この研究チームは、現在ブラックカラントのアントシアニン類中のどのような化学物質が作用しているか、最低用量及びブラックカラントの作用機序ついて調査しています。この研究はジャーナル・メディカル・フッド19巻のページ390-397(2016年)(J Med Food,19,2016, 390-397)に記載されています(追記:別途、この研究結果の抜粋を日本語に翻訳して下記にアップしていますのでご覧いただければと思います。)。

私は、JBAウェブサイトの読者にとって大変有意義で、非常にワクワクする最先端の研究と思い上述の情報を提供しました。しかし、次の事は心に留めておいてください。

  • この研究はヒトにも適用可能かもしれませんが、まだ臨床実験によって実証されていません。
  • ヒトの骨粗鬆症に効果的であるブラックカラント中の化学物質は、まだ同定されていません。
  • ヒトに効果を発揮するブラックカラント量は、まだ知られていません。
  • 上述の情報を指導医に相談なしで処置する為に使用しないでください。

ビル フロイド

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