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日本ブラックカラント協会(JBA)ブラックカラントについてのニュース
(#10 2019年)

こんにちは!
JBAのWebサイトは、ブラックカラントに関連した健康についての研究結果や最新情報を提供するために制作されました。しかし、ブラックカラントは研究だけでなく、世界中の多くの地域で重要な食物や飲料として親しまれています。私は、ブラックカラントのうれしいニュースを皆さんと共有したいと思います。

日本ブラックカラント協会アドバイザー
 ビル フロイド

ブラックカラントはアンチエイジングに有効です!

「老化」とは、単純に言うと長期間にわたるDNA細胞の分解です。これは、精神面でも体力面でも影響を与えます。このDNAの分解は、酸化ストレスによって起こります。世界中の多くの「老化」に関する研究は、食物がどのようにDNAの分解を遅らせること(アンチエイジング)が出来るかに焦点を当てているように見えます。しかし、たとえ研究結果が食物の抗酸化力を示すことができても、重要なことは、そのような抗酸化力がヒト臨床で効果を示すかどうかです。

英国と日本の科学者が「加齢臭」を減少させるため、ブラックカラント末を使用した臨床試験を行い、近頃発表しました。老人の家を訪問した時、しばしば快くない加齢臭が匂うことがあります。この体臭は「2-ノネナ-ル」と呼ばれる皮膚ガスが放散していることによります。このガスは、酸化ストレスが誘引することによって皮脂腺に存在する脂肪酸が酸化されて生成する過酸化脂肪に起因します。この過酸化物産生は加齢によって体の抗酸化防御力が衰えるためと考えられています。

臨床試験では、ニュージーランドのブラックカラント末が老人の「2-ノネナ-ル」の皮膚からの放散を28%減少させることを示しました。2018年12月に実施されたインターナショナルスポーツエクササイズニュートリション(International Sport and Exercise Nutrition Conference)で発表された研究ポスターはこちら。この研究は、ブラックカラントと加齢について日本ブラックカラント協会(JBA)で話し合った結果行うこととなり、英国のチチェスター大学のマーク・ウィリアム教授の指導の下、チチェスターおよびウスター大学並びに日本の東海大学の共同チームによって実施されました。

柿エキスをベースにした日本の口臭予防製品は、その抗酸化力から体臭に対しても効果的と言われており、ブラックカラントの抗酸化物としての科学的実証が増加していることが、加齢臭に対しても効果を発揮するのではとの仮説に導きました。そして、この仮説は研究により確証されました。今後は、ブラックカラントがヒト細胞中の過酸化脂肪を減少させ、細胞生物学的およびヒトの健康に良い影響を与える可能性を実証すると言う将来の研究の方向性を示しています。

<臨床試験概要>

ニュージーランドブラックカラント末は加齢臭原因成分を減少
[International Sport Exercise Nutrition Conference,2018]にて発表
Mark Willems(Institute of Sport,University of Chichester,United Kingdom)etc

【説明】
加齢臭は2-ノネナールおよびディアセチルと呼ばれる皮膚ガスの放散によって生じます。ディアセチルは細菌によって汗に含まれるL-乳酸から生成されます。老人のより多量の2-ノネナールの放散は、酸化ストレスの誘引によって皮脂腺に存在する脂肪酸が、抗酸化防御力が衰えることによって、酸化されて生成する過酸化脂肪に起因します。ブラックカラントは抗酸化作用を持っています。
【目的】
主に、ニュージーランドブラックカラント(NZBC)末が老人の2-ノネナールの放散を減少するかどうかが調査されました。
【方法】

14名の中高年(9名男性、5名女性、年齢;55±5年)が参加しました。参加者は、NZBC末を7日間摂取(スジョン ベリーズ、ネルソン、ニュージーランド、6g/日摂取;6g当たり、138.6mgアントシアニン、49mgビタミンC、5.2g炭水化物、271.6mg総フェノールを含有)しました。最終摂取2時間後、パッシブ・フラックス・サンプラーが、首の付け根に1時間設置されました。

参加者は、サンプラー設置場所の皮膚に48時間お湯や石鹸を使用しませんでした。サンプラーは皮膚ガスを補修する緩衝液を含んでいます(MonoTrap®,DCC18,GL Science,Japan)。緩衝液中の2-ノネナールおよびディアセチル濃度を測定するために、ガスクロマトグラフィー・マススペクトルメトリーが使用されました。

【結果】

NZBC末を摂取することによって、2-ノネナールが統計学的に有意差を持って(P=0.01)、28%減少しました。6名の参加者の2-ノネナールは69%以上減少しました。その内の2名の最大の減少率は80および82%でした。

【結論】
NZBC末を7日間摂取することによって老人の加齢臭を減少することが出来ると考えらます。今後の研究はブラックカラントがヒト細胞中の過酸化脂肪を減少させ、細胞生物学的およびヒトの健康に良い影響を与えることを実証することと考えます。

最後に、次のことは心に留めておいてください。

  • この研究はヒトに適用可能かもしれませんが、効果を確実にするには、さらに多人数の臨床試験が必要です。
  • 多人数の臨床試験が終了するまでは、バランスを取るための食品(特に、フルーツや野菜類)の一部として、ブラックカラントを食べて楽しんでください。
  • 上述の情報を、指導医に相談なしで、処置する為に使用しないでください。

ビル フロイド

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